オンラインくじ開発

オンラインくじ

事務所が「自社のオンラインくじ」を持つという選択 物販の負担を減らし、新しい収益源をつくる

はじめに

チェキ、サイン入りグッズ、ボイス、限定のブロマイド。ファンに届けたいものはたくさんあるのに、物販の準備や販売サービスの手数料に追われて、思うように企画を回せない。そんな悩みを抱えている事務所も多いのではないでしょうか。

物販の新しい形として、「オンラインくじ」という選択肢があります。ファンがWeb上でくじを引き、商品が当たる仕組みです。会場に足を運べないファンにも、イベントのない時期にも参加してもらえます。

始め方は大きく2つあります。外部のくじ販売サービスに出品する方法と、事務所が自社でくじサイトを持つ方法です。本記事では後者の「自社で持つ」場合について、どこで差が生まれるのか、導入前に何を決めておけば公開後に困らないのかを、実際の構築と運用で判断が分かれるポイントに沿って整理します。

1. 事務所の物販でよくある3つの悩み

会場物販の負担が大きい

ライブやイベントの物販では、在庫の用意、売り場の設営、当日のスタッフ、会計、売れ残りの管理まで、売上以外の仕事が次々に発生します。しかもその多くは、売れるかどうか分からない段階で先に動かなければなりません。規模が小さい事務所ほど、マネージャーやスタッフが本来の業務と兼ねて対応しているのが実情です。

外部サービスの手数料が毎回かかる

外部のくじ販売サービスやECモールは手軽に始められる一方で、売上に応じた販売手数料が差し引かれます。1回ごとの金額は小さく見えても、企画を重ねるほど手数料として出ていく金額は積み上がります。売れる企画を出せる事務所ほど、この差は大きくなります。

イベントのない時期に売上を立てにくい

物販の売上は、ライブやイベントの日に集中しがちです。イベントの合間や活動が落ち着いている時期は、ファンとの接点も売上も途切れやすくなります。こうした谷の時期に、会場に頼らずファンと関われる場を持てるかどうかで、年間の売上の安定度が変わります。

2. オンラインくじで何ができるのか

オンラインくじは、Web上でくじを購入し、その場で結果がわかる仕組みです。購入者はスマートフォンから参加でき、当たった商品は実物なら後日お届け、デジタル特典ならその場で受け取れます。

ポイントは、商品の構成と当選確率を自社で設計できることです。どの商品をいくつ用意し、どの確率で出すかを最初に決めておけば、販売全体にかかる商品の費用をコントロールしやすくなります。

3. 外部サービスか、自社サイトか

比較項目外部のくじサービス自社のオンラインくじ
販売手数料サービスによっては売上の一定割合が引かれる引かれない(決済手数料のみ)
販売のタイミングサービスによっては枠や審査がある自社の都合で決められる
購入者のデータ自社では見えにくい自社に残る
デザイン・世界観サービスの型に合わせる自由につくれる
立ち上げの手間少ない初期の構築が必要

外部サービスは、まず試すには手軽です。継続的に企画を出していく事務所ほど、手数料と販売タイミングの自由度の差が大きく効いてきます。どちらを選ぶかは、年に何回くじを出すかで分かれます。

4. 自社で持つと、何が変わるのか

販売手数料が引かれない分を、どう使うか

外部のサービスでは、売上の一部が手数料として引かれます。自社のオンラインくじなら、その分が手元に残ります。残った分を利益として確保するのか、上位賞を豪華にしてファンに還元するのか。その配分を企画ごとに自社で決められます。同じ価格でも商品の満足度を上げられるのは、外部サービスにはない大きな違いです。

先に作らず、当たった分だけ用意する

物販では、売れるかどうか分からないまま先に作り、売れ残ればそのまま在庫になります。くじでは、実物の商品は当選した分だけ用意すれば足ります。販売の締め切り後にまとめて手配・発送すれば、事前に大きな仕入れをする必要がなく、売れ残りを抱えることもありません。物販で一番重かった「先に払うお金」と「余る心配」から離れられます。

デジタル特典で、発送そのものをなくす

商品の一部をデジタル特典にすれば、当選したファンはその場でサイト内から視聴・ダウンロードできます。発送は不要で、ボイスや動画も一度収録すれば、そのまま商品として使い続けられます。発送の原価と手間をかけずに、ファンにとって特別な商品を用意できます。

ファンとの接点が、自社に残る

誰が、いつ、どの企画で購入したか。外部サービスでは見えにくいこの情報が、次の企画の材料になります。

5. どんな企画に向いているか

  • 周年・記念日企画:限定の描き下ろしやメッセージを上位賞にする
  • ライブ・イベント連動:会場に来られないファンのための、もう一つの参加方法にする
  • 新曲・新衣装の発表に合わせて:発表の熱量が高い数日間に集中して販売する
  • ファンクラブ会員向け:会員限定の回を設けて、入会の理由をひとつ増やす

商品は、上位賞を少数に絞るのが基本です。目玉は少なくし、下位賞で「外れなし」の満足感をつくる。この役割分担で、ファンの満足と採算を両立させます。

6. 事務所の段階に合わせた選び方

自社サイトで力を発揮しやすい事務所

  • 年に複数回、グッズやイベントの企画を出している
  • 公式サイトやファンクラブなど、ファンが集まる自社の場がある
  • 物販の発送や在庫に、すでに負担を感じている

こうした事務所は、くじを単発の企画ではなく、毎回使える販売の仕組みとして持つことで、回を重ねるほど効果が出ます。

まずは小さく始めたい事務所

  • くじが自社のファンに合うか、まず確かめたい
  • 商品やデザインを大きく作り込む前に、反応を見たい

この場合は、商品の種類と機能を絞った最小構成から始め、反応を見ながら企画を広げていく進め方が向いています。最初から全部を作り込む必要はありません。

7. 導入前に決めておくべき3つのこと

① 商品の構成と当選確率

まず商品を決め、それぞれの原価を出します。そのうえで、販売予定の総数に対して商品の原価が収まるように当選確率を設定します。確率で全体の原価をコントロールする考え方です。管理画面で設定した当選確率は、購入者向けの画面にもそのまま表示されます。

② 決済の方法と審査

クレジットカード決済を使うには、決済会社の審査を通過する必要があります。審査でとくに見られるのは、特定商取引法に基づく表記や利用規約などのページです。ひな型を用意しているので、一から作る必要はありません。審査の申請から通過まで伴走します。

③ 発送と問い合わせの体制

実物の商品をいつ、誰が発送するのか。当選後の問い合わせを誰が受けるのか。ここを決めずに公開すると、販売が好調なほど現場が回らなくなります。

この3つが決まっていれば、構築は迷わず進みます。まだ決まっていなくても、相談の段階では問題ありません。一緒に決めていくことができます。

8. 公開までの流れ

  1. ヒアリング(企画の目的、商品、販売時期)
  2. 商品の構成・当選確率・画面の設計
  3. 構築
  4. 決済審査の申請と対応
  5. テスト販売・最終確認
  6. 公開

最短2ヶ月で公開できます。周年やイベントに合わせたい場合は、その日から逆算して早めにご相談ください。決済審査にかかる期間は決済会社によって変わるため、ここを見込んでおくことが大切です。

9. 実績

合同会社ニフロは、オンラインくじの構築を手がけています。

POP ONをはじめ、トレポンなど、複数のオンラインくじの構築実績があります。

公開後の機能追加にも柔軟に対応しており、運営を続けながら企画の幅を広げていける設計を大切にしています。

10. よくある質問

Q. デジタル特典だけのくじも作れますか?

A. 作れます。発送が不要になる分、運用の負担も抑えられます。

Q. くじの販売に、特別な知識や経験は必要ですか?

A. 必要ありません。商品、当選確率、販売期間など、くじ販売に関わる設定は、企画ごとに管理画面からまとめて変更できます。どなたでも扱えるわかりやすい画面にしており、操作方法もご説明します。

Q. まだ企画が固まっていなくても相談できますか?

A. もちろんです。「こういうことがやりたい」という段階から、商品の構成や採算の考え方を一緒に整理します。